人物風土記

タウンニュース 大和版 2009年10月2日より

http://www.townnews.co.jp/020area_page/03_fri/01_yama/2009_4/10_02/yama_jin.html

ひと工夫で優しい社会に

障がい者支援IT技術
「アダプティブテクノロジー」代表

鳥原 信一さん

西鶴間在住 53歳

○…「情報弱者をなくして、全ての人が暮らしやすい社会に」と夢を語る。大和市を拠点に6年前に、IT技術を使って障がい者など情報弱者を支援する会を立 ち上げた。現在、10人のボランティアスタッフと共に、HPやメールなどの漢字のルビふりや翻訳、音声読み上げサービスを開発し、無償又は、低料金で提供 する。使用言語は40ヶ国、全世界で約5千ユーザーの日常をサポートする。「まだまだ発展途中の技術、挑戦していきたい」と語った。

○…発足のきっかけは、漢字の読み書きを困難とする学習障がいの子どもを持つ母親からの相談だった。「街の中もふり仮名がふってあれば」との一言に、携帯 メールで取った画像に自動的にルビをふるプログラムを作ったところ、予想以上に喜ばれた。「ちょっとした工夫。でもその工夫が今までなかった。必要とする 人に使って欲しい」と一般へ公開することを決めた。

○…自身も生まれつき全盲の障がいを持つ。「好奇心は人一倍。私の目は手、なんでも 触って確かめた」と少年時代の遊びと言えば、無線機やラジオを分解して、組み立てること。「右を向けといわれれば左を向く天邪鬼。無理と言われると余計や りたくなる」。盲学校卒業後は、上京して大学へ進学。言語を数学的に解析する研究の過程で、コンピューターに出会い、その魅力にとりつかれた。企業に就職 後も研究一筋。40歳で大学院に入り直し博士課程を卒業した。現在は、NHKと共同研究で視覚障がい者のための高速音声再生技術の開発に明け暮れる。

○…相棒は盲導犬のホープ。「のんびりやの性格が、気が短い私に合っている」と頭をなでる。議論がついヒートアップして頭に血が上ってしまっている時も 「ワオン(熱くなるなよ)」という一吠えに冷静になるのだという。研究が行き詰ったら散歩。心地よい秋風が新しいアイデアを運ぶ。「夢は夢でなく、実現す るもの」と未来を見つめた。

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