「カライ」と「ツライ」は何故同じ字なのか?
「辛い」と言う字には、「カライ」と「ツライ」の二通りの読みがあります。
両者は全く違う意味なのに、何故同じ漢字が使用されているのでしょうか。
まずそもそも、「辛」とはどう言う意味の漢字なのでしょうか。
「辛」は、「象形文字」と言って、ある物の形を表す漢字です。
「辛」が表す物は、「入れ墨用の針」。
この針は、罪人に対する「入れ墨刑」のための針。比較的軽い罪に適用されていました。
そのため、「辛」と言う字の本来の意味は、「罪」と言う意味でした。
余談ですが、この「罪」と言う字も、元々「自」の下に「辛」と書いていました。
この「自」は鼻を表し、「鼻に入れ墨を入れる」と言う刑罰を表しています。
話を戻しましょう。
この入れ墨刑。入れる時に痛みを覚えるため、かなりつらい刑だったのです。
そこで、この「辛」と言う文字は、「入れ墨用の(痛い)針」転じて「つらい」と言う意味になったのです。
また、入れ墨をする時の痛みの事も「辛」と言いました。
つまり、「辛」には、「つらい」と言う意味が先に込められたのです。
では何故これが「カライ」になったのでしょうか。
肝心なところなのに詳しくはわからなかったのですが、どうやら昔の人は、この「つらい」と言う感情を、味覚の上に移転。
「つらい味=からい」としてしまったのです。
もしかしたら、「針で刺すような味=からい」としたのかも知れません(詳しい経緯不明。知っている方、教えてください)。
そのため、「辛い」には「つらい」と「からい」の二通りの読みが出来てしまったのです。
ちなみに、この「辛」から生まれた言葉は、「罪」以外には「言」や「妾(めかけ)」があります。
「サイ」と呼ばれる、祝詞(のりと/神への祈りの文)を入れる器に、この「辛」を載せると、
「神へ誓いをたてることば」と言う意味の「言」になります(下の四角が器で、上の4本が「辛」)。
また、女の額にこの「辛=入れ墨」をすると、「神の生け贄になる女」と言う意味の「妾(女性の一人称。又は男性にとっての浮気相手)」になります。
とにかく、「辛」の元々の意味は「入れ墨用の針」。針で刺されるような痛みを受けて、初めて「辛い」と言えるのです。
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