何故「兄弟都市」ではなく、「姉妹都市」と呼ぶのか?
文化交流などの目的で、特別な関係を結んだ、国違いの都市の事を、「姉妹都市」と呼びます(日本では、国内同士でも「姉妹都市」と言う場合があります)。
「特別な関係」と言う意味合いで、「姉妹都市」と名付けられたわけですが、何故「兄弟」ではなく「姉妹」なのでしょう?
別に、兄弟だろうが姉妹だろうが、どっちだって構いませんが、「姉妹」になったのには、ちゃんとした理由があるのです。
姉妹都市の制度が始まったのは、第二次世界大戦後。
当時のアメリカ大統領アイゼンハワーが、壊滅的な打撃を受けたヨーロッパの各都市を復興させようとしました。
そこで彼は、アメリカの各都市と、ヨーロッパの各都市との間で条約を結ばせ、民間レベルで協力させました。
これが、姉妹都市の始まりです。
ところで、ヨーロッパのほとんどの国の言葉には、名詞に性別があります。
例えば、日本語で「トランプ」と言えば、男も女もありませんが、フランス語で「トランプ」と言うと、女性になりますし、
日本語では「光」に性別はありませんが、フランス語で「光」は、男性になります。
ヨーロッパの言語には、このように、名詞に「男性名詞」と「女性名詞」の2種類が存在するのです。
そして、「都市」は、フランス語、ドイツ語、スペイン語、その他ほとんどのヨーロッパ言語で、女性名詞になります。
そのため、「兄弟都市」ではなく、「姉妹都市」と呼ばれるようになったのです。
ちなみに、ロシア語では「都市」は男性名詞なので、ロシアでは「兄弟都市」と呼んでいます。
ただ、日本の新潟市とロシアのハバロフスクは条約を結んでいますが、日本では「姉妹都市」と呼んでいます。
ところで、面白いのがイギリス英語とアメリカ英語。
イギリスとアメリカは、同じ英語を話しますが、発音や単語が微妙に違います。
アメリカでは、姉妹都市の事を、【sister city】と呼んでいます(日本語の「姉妹都市」は、これの直訳)。
ところが、イギリスでは、日本語同様「都市」に性別が無いので、【twin city(双子都市)】と呼んでいるのです。
なお、「姉妹」と言うと上下関係が生じるので、「友好都市」や「友好交流都市」と言う表現もあります。
ちなみに、日本での姉妹都市は、
エジプトのカイロと東京、イタリアのミラノと大阪、アメリカのミネソタ州セントポールと長崎市などがあり、
2004年4月1日現在で、40都道府県と922市町村が、姉妹(兄弟、友好)都市を持っています。
変わったところでは、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の江原道元山(ウォンサン)と鳥取県境港(さかいみなと)市が、友好提携しています。
北朝鮮との提携は、これ1件だけ。結ばれたのは、1992年です。
なお、日本初の姉妹都市は、1955年12月、アメリカのミネソタ州セントポールと長崎市の両市です。
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