ヤクザや不良は、何故がに股なのか?
街を歩く不良や暴力団、ヤクザなどは、見ただけでそれとわかります。
もちろん、服装や顔つきなどもありますが、歩き方にも特徴があります。
それは、肩をやけに動かし、足はがに股にして、ノッシノッシ(?)と歩く事。
実はあの行動。心理学…と言うよりは、動物行動学で説明する事が出来るのです。
突然ですが、動物たちが敵に出会ったとき、まず行う事はなんだか、わかりますか?
答えは、「威嚇(いかく)」。
ネコやイヌは毛を逆立て、カエルは口を膨らませ、カマキリはカマを持ち上げ、ハネを広げる…。
その他、多くの動物たちが、威嚇行動をします。
何故そんな事をするかと言うと、そうすることで相手を一瞬ひるませ、戦って勝てる相手かどうかを見極めるためです。
動物たちは基本的に、無駄な殺生や負ける戦いはしませんので、もし戦う価値がないと判断した場合は、一目散に逃げさるのです。
そして、この動物たちの威嚇行動には、全部に当てはまるかどうかは知りませんが、ある共通点があります。
何かと言うとそれは、「とにかく自分を大きく見せる事」。
代表的なのはエリマキトカゲでしょうか。
敵と出会うと、まず真っ先に自分の首にあるエリマキのような膜を広げ、自分をものすごく巨大な生き物に見せかけます。
ネコが毛を逆立てるのも、カエルが口を膨らませるのも、カマキリがハネを広げるのも、全て同じ理由です。
人間を含めた動物の本能には、実は「大きい=強い」と言う方程式が成り立っているのです。
そのため、相手に自分を大きく見せる事で、「自分は強いんだ! 戦うと怪我するぜ!」と無言で圧力をかけ、
その隙に逃げるか、あるいは、敵にとっとと去ってもらうのです。
そして、それは同時に、冒頭の「歩き方の特徴」にも、当てはめる事が可能なのです。
ああやって歩く事で、自分をより大きい生き物だと周りに主張します。
人間を含めた動物には、「君子危うきに近寄らず」…つまり、「強いものには近寄るな」と言う本能があります。
そのため、不良たちはああやって歩く事で、周りに見知らぬ人間=敵を近づけないようにしているのです。
また同時に、「暴力犯人の多くは、自分の近くに見知らぬ人間がやって来る事を、ひどく嫌う傾向にある」と言う実験結果もあります。
アメリカの精神医キンゼルは、些細なことで因縁をつけて暴力を振るう人間は、一般人より「パーソナル・スペース」が広いと言う事を、明らかにしました。
「パーソナル・スペース」とは、「個人空間」などとも呼ばれる、一種のなわばりのようなものです。
人間は、この空間内に見知らぬ人間が入ってくる事を、ひどく嫌います(詳しくは、「混んだ電車は何故居心地が悪いのか?」参照)。
キンゼルは、刑務所内の暴力的な囚人8人と、非暴力的な囚人8人のパーソナル・スペースを、それぞれ調べました。
実験方法は、囚人に向かって実験者が接近し、囚人が「止まれ!」と言う合図を出した位置を、パーソナル・スペースの大きさとする、と言うものでした。
その結果、暴力的な囚人のパーソナル・スペースの平均は、約164cm
一方、非暴力的な囚人のそれは、およそたったの80cm
つまり、暴力的な囚人の方が、非暴力的な囚人より、4倍もパーソナル・スペースが広かったのです。
しかも、非暴力的な囚人のパーソナル・スペースは一般人同様、前方が広かったのに対し、
暴力的な囚人のそれは、逆に後方の方が広かったのです。
つまり、背後から接近する相手に対して、非常に敏感だったのです。
こうした理由から、いわゆる不良たちは、自分を大きく(=強く)見せ、見知らぬ人間(=敵)が接近しないようにしているのです。
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