何故あの人を好きになるのか?
仮に、いまあなたに好きな人がいるとしたら、相手の事が何故好きなのか、説明できるでしょうか?
説明できる人と説明できない人、両方いると思いますが、本来は、説明できないものなのです。
では、何故人は、特定の人物を好きになるのでしょうか。
この答えはまだ完璧には出ていませんが、有力な説として、「恋愛遺伝子」と言うものがあげられています。
そもそも「人を好きになる」とは、どういう事でしょう?
それは、「子孫を残し、『ヒト』と言う種を永続させる」と言う本能があるために起こる現象なのです。
つまり、「永続させる」のに有利な人を見つけると、その人を「好き」になるのです。
では、どう言う相手が、種を永続させるのに有利なのでしょうか?
過去、それはもう数え切れないほどの生物たちが死に、数え切れないほどの種が絶滅してきました。
その原因は、寿命もありますが、「外敵に殺される」「病気で死ぬ」と言う事の方が多いのです。
裏を返せば、「外敵に殺されない」「病気で死なない」ならば、種は絶滅しにくいのです。
そこで、生物は、「いま目の前にいる相手」と自分との子どもが、「外敵に強いか?」「病気に強いか?」を考えるのです。
例えば、自分が「足が遅い」「風邪に強い」と言う2つの特徴を持っているとします。
足が遅ければ外敵に殺される可能性が高くなりますし、風邪に強ければ風邪で体調を崩して死んでしまう可能性が低くなります。
このような時、目の前にいる相手が「足が速い」「風邪に弱い」と言う2つの特徴を持っていると、相手を好きになり、相手も自分を好きになるのです。
何故なら、この2人の子どもが、「足が速い」「風邪に強い」と言う2つの特徴を持つ可能性があるからです。
もちろん、場合によっては「足が遅い」「風邪に弱い」と言う子どもが生まれてしまう可能性もあります。ここは運です。
とにかくこのように、生物は「なるべく自分の短所を補い、長所を活かせる相手」を望むのです。
ここで、先ほどの「恋愛遺伝子」が出てきます。
恋愛遺伝子とは、実は体の免疫機能を司っている遺伝子なのです。
免疫機能が強ければ、当然病気になりにくくなりますし、病気になりにくければ、病気で死ぬ確率も減ります。
つまり、「種を永続させやすい」のです。
よく、「フェルモン」と言う言葉を聞きますが、フェルモンはこの恋愛遺伝子が出しているものだ、と考えられています。
生物は相手のフェルモンを嗅ぎ、自分と相手の子どもが「種を永続させやすい」相手かどうかを見極めるのです。
人間の場合、「お金をたくさん持っているか」や「地位はどのぐらいか」など、本能だけではなく理性も含めて相手を選ぶので、単純に恋愛遺伝子だけで全ての恋愛を説明する事はできませんが、
一目惚れして好きになった相手は、ほぼ確実に恋愛遺伝子の影響と考えられます。
ですので、冒頭の「何故相手を好きなのか説明できる人」と言うのは、本来は存在しないはずなのです。
では、何故この人たちは、それが説明できるのでしょうか?
大雑把に言うと、それは「こじつけ」や「思い込み」です。
「人を好きになる」など、感情的な事は、全て右脳が司っています。
一方、左脳は、論理的な事を司っています。
右脳が人を好きになった時、左脳は、「何故好きなのか」を論理的に考え始めるのです。
つまり、「理由」があって「好きになる」のではなく、「好きになった」あとに「理由」を考えるのです。
もちろん言っている本人には「こじつけ」の意識はありませんが、無意識のうちに、左脳が勝手に理由をひねり出しているのです。
…と、これを恋人に説明して、その後どうなっても、当館の管理人および住人一同は責任を負いませんので、あしからず。
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