満二十歳と未成年
法律には、「満二十歳」と「未成年」と言う言葉が、頻繁に出てきます。
日常生活では両者はごっちゃにして使ってしまいますが、法律的には、全く別の物なのです。
まず、「満二十歳」。例えば、「満二十歳になっていない者」と書かれた条文があるとします。
この場合、一見すると「20歳の誕生日を迎えていない人」と読みがちですが、実は、「20歳の誕生日の前日を迎えていない人」なのです。
具体例をあげますと、「『満二十年になっていない者』はお酒を飲んではいけない」と決められていますが、
これは、「『20歳の誕生日の前日』になったらお酒を飲んでもいい」と言うことになるのです。
ですので、よく20歳の誕生日にお酒を飲む人がいますが、実際には、その前日に飲んでも法的には構わないのです。
そして「未成年者」と言うのを辞書で見ると、「満20歳に達しない者」すなわち「20歳の誕生日の前日になっていない者」と言う意味になります。
そう考えると、「満二十歳になっていない者」も「未成年者」も同じじゃないか、と言う気がしますが、やっぱり違うのです。
現在(2005年4月)、日本の民法では、男子は18歳、女子は16歳になると、結婚が可能になります。
当然この時は未成年者であり、満二十歳になっていない者です。
しかし、この時に結婚すると、満二十歳になっていないにも関わらず、民法上は「成年」として扱われるのです。
例えば、「未成年者」の結婚は親の同意が必要ですが、1度結婚して20歳前に離婚しても、民法上は「成年」なので、親の同意なしで再婚する事が出来るのです。
ただし、この場合「成年」ではあっても「満二十歳に達した者」ではないので、酒やタバコは禁止されています。
ちなみに、何故「誕生日」ではなく「誕生日の前日」なのかと言うと、2月29日の存在が原因です。
2月29日は、4年に1度しか訪れません。もし法律上、誕生日を区切りとして考えていると、2月29日生まれの人は、法的に4年に1度しか年を取れません。
ですが、このように「誕生日の前日」としておけば、2月29日生まれの人も、2月28日に法的に年を取るので、毎年1回、必ず年が取れるのです。
なお、「誕生日の前日」で法的に年を取るため、1学年で一番初めに誕生日を迎えられる子は、4月2日生まれの子。
学校の学年は3月31日と4月1日を境にしているため、4月1日生まれの子が一番早い気がしますが、
「誕生日の前日」で考えるため、4月1日生まれの子は、3月31日生まれとみなされ、1つ上の学年の、最後に誕生日を迎える子、と言う事になってしまうのです。
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