風邪をうつすと罪になるのか?
風邪にかかった人のすぐそばにずっといると、風邪をうつされてしまう…。
そんな事は、常識です。
では、もし、「わざと相手に風邪をうつした」ら、法的にどうなるのでしょうか?
実は、過去にこのような事件(詳しくは不明ですが…)が起こり、昭和27年6月6日に、最高裁判所で判決が下されています。
「本罪は、暴行によらず、病毒を他人に感染させ場合にも成立する」
この「本罪」とは、傷害罪のこと。
つまり、噛み砕くと、「病気を感染させても、傷害罪にする」と言う事なのです。
ですので、「わざと相手に風邪をうつした」場合は、刑法第204条傷害罪が成立し、
10年以下の懲役又は30万円以下の罰金、もしくは科料(1000円以上1万円未満の罰金)に処されてしまうのです。
よって、誰かに風邪をうつされた場合、裁判所に訴え出れば、相手に傷害罪を着せる事が可能となるのです。
ただ、そのためには、「自分が今ひいている風邪が、確実に相手からうつされた物である」と言う事を証明する必要があります。
実際にはこんな事を直接証明する事は不可能ですので、間接的に証明する事になります。
例えば、「わたしは風邪をひく前日、風邪をひいているこの人とずっと一緒にいた」と言う事を証明したり、
狭い部屋で相手と長時間一緒にいた、相手の看病をしていた、など、「風邪をうつされてるかもしれない状況」にいた事を証明できればいいのです。
実際にそれで証明になっているかどうかを判断するのは、裁判長の役目。
裁判長がそれで「その風邪は相手からうつされた物だ」と判断すれば傷害罪になりますし、判断しなければ傷害罪にはなりません。
ちなみに、今回の文章で「わざと」と書いてありますが、実際には別にわざとである必要はありません。
風邪を引いたときは、あまり他人に近付かない方が身のため、と言う事です。
戻る