壊さなくても器物損壊罪
刑法第261条【器物損壊罪】
「(前略)他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。」
この条文を噛み砕くと、「人の物を壊したら、3年以下の懲役か、30万円以下の罰金か、科料にする」となります。
この文章だけ読むと、「他人の物を壊さなければ、器物損壊罪にならない」という気がしますが、実はそうでもありません。
少し下品な話になってしまいますが、例えばこんな場合。
カレーを食べているAさんのところに、友人のBさんがやってきました。
するとBさんは、Aさんの目の前で「下痢をした」と言う話を始めます。
頼みもしないのに、Bさんはその状況を事細かに説明し、最後にAさんのカレーを指差して、
「そう、ちょうどこんな感じの下痢だった!」と言い放ちました。
Aさんは当然、まだ食べかけだったカレーを食べる気がすっかりうせてしまったのです…。
実はこの時、Bさんは「器物損壊罪」を犯した事になるのです。
「器物損壊罪」は、物を実際に壊さなくとも、「それ本来の使い方が出来なくなった場合」にも適用される、と解釈されています。
AさんはBさんのせいで自分のカレーを食べる事が出来なくなりました。
これは、「『食べる』と言うカレー本来の使い方が出来なくなった」と考えられるので、Bさんに「器物損壊罪」が適用できるのです。
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