親の金を盗んでも、罪にならない!?
刑法第235条には、「窃盗罪」として、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役に処する。」とあります。
早い話、「他人の物を盗んだら、10年以下の懲役だよ」と言っているわけです。
人の物を盗んじゃいけない、と言うのは、幼稚園・小学校で習う事で、ごく当たり前の事ではありますが…。
実は法律上、親の物を盗んでも、刑罰はくだらないのです。
刑法第244条第1項には、
「配偶者、直系血族又は同居の親族との間で第二百三十五条の罪、第二百三十五条の二の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。」
とあります。
早い話、「家族間では、窃盗や第235条の2の罪を犯したり、犯しかけても、刑罰は与えないよ」と言う事。
刑法第235条の2とは、「不動産侵奪」と言って、手っ取り早く言えば、他人の家を乗っ取る事です。
これらの罪を犯しても、「罪」にはなりますが、刑は受けなくて良いのです。
また、「同居の親族」とありますが、「では、別居中だったらどうなる?」と言う質問には、同条第2項が答えてくれます。
「前項に規定する親族以外の親族との間で犯した同項に規定する罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。」
これが同条第2項。「相手が訴えない限り、裁判は起こさない」と言っているわけです。
ただし、同条第3項には、「前二項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。」とあります。
これは、「もし共犯者がいて、それが家族じゃなかった場合は、刑罰を受けてもらう」と言う事です。
何故こんな法律が出来たのか、その由来は知りませんが(どなたか知っていたら、教えてください)、日本にはこういう法律も存在するのです。
ただ、これは「刑」を受けないだけであって、「罪」にならない、と言うわけではありません。
もっとも、刑を受けないのならば、罪になっていないのと、なんら変わりはありませんが…。
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