心中は、罪?
今回書くことは、全て法律に基づいた事で、倫理や宗教、哲学には一切関係ありません(念のため書いておきます)。
さて、現在(2006年)の日本の法律(刑法)では、自殺は罪になっていません。
では、複数人で自殺する心中は、罪になるのでしょうか?
これは、場合によって違ってきます。
心中をして、全員が死んでしまった場合。この時は、誰も罪にはなりません。
ところが、偶然にも誰かが生き残った場合。
この時、この生き残った人は、罪になってしまうのです。
適用される法律は、刑法第202条【自殺関与罪】。
自殺関与とは、読んで字のごとく、誰かの自殺に関わった人に適用される罪です。
主に、「自殺しよう」と持ちかけたり(自殺教唆〔きょうさ〕)、自殺の手伝いをしたり(自殺幇助〔ほうじょ〕)すると、適用されます。
「心中しようとした」と言うことは、「自殺の手伝いをした」事になるので、自殺関与罪になってしまうのです。
自殺関与罪は、6か月以上7年以下の懲役、または禁錮に処されます。
ちなみに、刑法第202条は、
「人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。」
と言う条文です。
後半部分にある「人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者」と言うのは、要するに、
「『殺してくれ!』と頼んできた人間を殺した人や、『殺しても良いよ』と言った人間を殺した人」と言う意味です。
これは「同意殺人罪」と呼ばれる罪で、6か月以上7年以下の懲役、または禁錮です。
ちなみに、「殺人罪」の刑罰は、死刑、無期懲役、または5年以上の懲役。
殺人罪と比べると、自殺関与罪・同意殺人罪の2つは「軽い罪」とされているのです。
戻る