フランケンシュタインの正体
「フランケンシュタイン」と聞くと、何を想像するでしょうか?
顔中にある縫い目。不気味な容貌。異常に高い身長。頭に釘が刺さっていたり、目が片方無かったり…。
と、色んな怪物の想像図が出てくる事でしょう。
そして当然、この「フランケンシュタイン」とは、この怪物の名前…。
と思いきや、実は「フランケンシュタイン」と言うのは、この怪物ではなく、この怪物を生み出した科学者の名前。
1818年に出版された小説『フランケンシュタイン』。作者はイギリスの女流作家、メアリー・シェリーです。
この小説を読むと、確かに、「フランケンシュタイン」と言うのは、怪物ではなく、小説の主人公である科学者の名前になっています。
しかし、1931年、この小説がアメリカのユニバーサル映画で初めて映画化された時、何を思ったか、怪物にフランケンシュタインと命名。
そしてこの映画が大ヒットしたおかげで、「フランケンシュタイン=怪物の名前」として定着してしまったのです。
ちなみに、小説『フランケンシュタイン』の原題は、「Frankenstein, or the Modern Prometheus」。
直訳すると、「フランケンシュタイン、すなわち現代のプロメテウス」。
プロメテウスとは、ギリシャ神話に登場する神様の1人で、粘土から人間を創ったとされる神です。
この小説は、だいたいこんなストーリー。
ヴィクター・フランケンシュタインは、死体を素材に人間を作り出すことに成功します。
その人造人間は、優れた体力と知性、そして人間の心を持っていましたが、非常に醜い容貌でした。
その容貌のため、人間には受け入れられず、彼はフランケンシュタインに、自分の伴侶(恋人)になる人造人間を作るように要求します。
しかし、フランケンシュタインはそれを拒否。すると、人造人間はフランケンシュタインの弟、友人、妻を殺害します。
フランケンシュタインが死ぬと、人造人間は、フランケンシュタインの遺体と共に、暗い、北極の海に消え、以後の行方は全くわからなくなる…。
と言うのが、小説『フランケンシュタイン』のストーリーなのです。
ホラーではありますが、人造人間の「自分は人間なのか? 怪物なのか?」と言う心の葛藤や悲しみを描いた物語でもあるのです。
ちなみに、「じゃぁ、この人造人間の名前は?」と聞きたいところですが、フランケンシュタイン博士は、この人造人間に名前をつけていません。
それが余計に、「フランケンシュタイン=怪物の名前」として定着させる要因になってしまったのです。
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