冷たくても「温泉」?
「温泉」と聞くと、湯気が立ち込め、硫黄(正確には、硫化水素〔硫黄と水素の化合物〕)の匂いがするイメージがあります。
漢字も「温かい泉」と書くぐらいで、当然温泉と言えば、お湯だけ…。
と、思いきや、実はそうでもないのです。
温泉法第2条第1項には、温泉の定義として、
「この法律で『温泉』とは、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。」
と書かれています。
噛み砕くと、「温泉とは、地下から湧き出した温水やガスの事。ただし、別表に書かれた温度以上か、別表に書かれた物質を含んだもの」と言う事です。
この条文で注目すべきは、「温度又は物質」と書かれている事。
つまり、温度が何度だろうが、特定の物質を含んでいれば、「温泉」と呼べるのです。
また、温泉と言えば硫黄(いおう)ですが、温泉ならば硫黄が絶対入っている、とは限りません。
温度が何度だろうが、特定の物質を含んでいれば「温泉」ですが、この文章を逆に読み取ると、
「何も含んでいなくても、温度が一定以上ならば温泉と呼べる」ともなるのです。
その温度は、別表の一によると、「摂氏二十五度以上」。
摂氏(せっし)とは、日本では日常的に使われる温度単位で、「℃」の事です。
そしてこの温度は、地面から湧き出した時の温度。この時25度未満だと、後でいくら沸かしても、温泉にはなりません。
ですので、地面から湧き出した時、25度以上ならば、何も含んでなくても、温泉と呼べてしまうのです。
以上をまとめると、
「地面から湧き出した時の温度が、25度以上ならば、ただの水でも温泉。
 25度未満でも、別表に書かれた物質を1つ以上含んでいれば、温泉」
と言うわけです。
もちろん、条文にあるとおり、「温泉」だからと言って、液体が出てくる必要はありません。
目に見えないガスが噴出したとしても、ガスの成分によっては「温泉」になります。
なお、一覧の雑学の部屋に、『温泉法 別表の二』を載せておきました。
あわせてご利用ください。
参考文献;温泉雑学メモ【http://www2b.biglobe.ne.jp/~kondo/onsen/html/zatugaku.htm】
(H.KONDO'S B級情報ファイル 内)

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