雲の出来方
空に浮かぶ白い雲。これが細かい水滴や氷のつぶの集まりと言うことは有名ですが…何故、あんなものが出来上がるのでしょうか?
雲の材料は、水蒸気です。
「水蒸気」と言うと、ヤカンなどから出るところから(と言っても、湯気ではありません。湯気の上下にある、目に見えない部分)、
すぐに「熱い物」とイメージしがちですが、水蒸気は空気中に大量に含まれています。
もちろん、目には見えませんが。
ところで、塩をどんどん水に溶かしていくとどうなるでしょう?
塩を水に溶かしていくと、初めは溶けますが、徐々に溶けきれなくなった塩が、底にたまってきます。
しかし、水を温めるともう少し溶かすことが可能となります。
また、温かい塩水を冷やすと、塩が底に現れます。
これは、温度が高ければ高い方が、物を溶かし込む能力が大きい、と言うことです。
これと同じような関係が、実は空気と水蒸気の間にもあるのです。
つまり、気温が高い方が、より多くの水蒸気を含むことが出来るのです(「飽和(ほうわ)水蒸気量が多い」と言います)。
逆に言えば、温かい状態で大量に水蒸気を含んだ空気を冷やすと、溶け切れなくなった水蒸気が、水として現れます。
これが、雲の正体です。
が、しかし、空気は簡単には冷えません。空気は温まりにくく、冷めにくい物質なのです。
では、雲となる空気は、どうやって冷えるのでしょうか?
普段はあまり意識しませんが、空気にもちゃんと質量(重さ)があります。
そのため、地上近くの方が空気が濃く(「気圧が高い」と言う)、上空へ行けば行くほど、空気が薄くなります(「気圧が低い」と言う)。
例えば、未開封のスナック菓子などを持ったまま飛行機に乗ると、袋がパンパンに膨らみます。
これは、地上近くでは袋の中の空気圧(この場合、内から外へ袋を広げようとする力)と周りの空気圧(この場合、外から内へ袋を潰そうとする力)が等しいため、袋は膨らみませんが、
上空へ行くと気圧が下がり、袋の中の空気圧の方が周りの空気圧より高くなるため、つまり内から外への力の方が大きくなり、パンパンに膨らむのです。
そしてこのとき、袋の中ではある現象が起こっているのです。
空気は、温められても膨らみます(熱気球などがいい例です)。
そして、温められて膨らむ前の空気と、温められて膨らんだ後の空気を同じ量(体積)だけとり、重さを測ると、膨らんだ後の空気の方が若干軽くなっているのです。
熱気球は、この原理を使って、空を飛ぶわけです。
では、スナック菓子の袋の中では何が起こっているかと言うと…。
空気に熱を加えると膨らみます。
これをムリヤリ式にすると、
空気+熱=膨らむ
では、「膨らむ+?=空気」の「?」に入る物は、なんでしょう?
正解は、「マイナス熱」。つまり、「冷える」です(「冷やされる」ではなく「(自分から)冷える」と言う点に注意)。
つまり、熱を加えずに膨らんだ空気は、膨らんだ分だけ冷えてしまうのです。
そして、先ほど書いたように、冷えた空気は水蒸気を水として吐き出します。
これが雲の正体。それが落ちてきたものが、雨なのです。
では、空気がどうやって空高く昇っていくのでしょう?
これは大きく4タイプあり、
1;地面が温められ、軽くなった空気が昇っていくタイプ
2;タイプ1の変形で、台風のように巻き込みながら昇っていくタイプ(いわゆる上昇気流)
3;山に沿って風が吹き付け、空気が押し上げられるタイプ
4;温度の違う空気の塊(「空気団」と言います)がぶつかって押し上げられるタイプ
の4タイプです。
タイプ4を少し補足しますと、これは冬にストーブをつけている部屋から、つけていない部屋のドアを開けると、足元に冷たい風が吹き付けるのと同じ原理。
先ほども書いたように、温かい空気は冷たい空気より軽く、さらに両者は混ざりにくいため、気温の違う部屋を結んだ瞬間、冷たい空気が温かい空気の下にもぐり込んで温かい空気を押し上げるのです。
つまり温度の違う空気のぶつかり合うところでは、ほとんどの場合空気が出来るわけです。
天気予報などで耳にする「前線」というのは、ここの事です。
少し長かったので、雲が出来る理由をまとめましょう。
まず、水蒸気をたくさん含んだ空気があり、それが何らかの理由で空高く上昇(持ち上げられる)。
すると、水蒸気を含んだ空気は膨らんで自分から冷え、水蒸気が水や氷として現れて集団になり、めでたく雲の完成となるのです。
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