テレビの仕組み3〜プラズマテレビ〜
テレビシリーズの最終回は、プラズマテレビです。
一見しただけだと、プラズマテレビと液晶テレビに違いはありませんが、何が違うのでしょうか?
簡単に説明すると、プラズマテレビは、ディスプレイに小さな蛍光灯がたくさん並べてあるテレビなのです。
そもそも、「プラズマ」とは何でしょうか。
例えば、ここに氷があるとします。
氷を熱すると溶けて水となり、さらに熱すると蒸発して水蒸気となります。
これをさらに熱し続けていくと、水蒸気(の水分子)は、酸素原子と水素原子にわかれてしまいます(水は、酸素と水素の化合物)。
そして、もっともっと熱すると、電子と原子核にわかれてしまうのです(全ての原子は、電子と電子核から出来ている)。
全ての物体は原子から出来ているので、水以外のあらゆる物質も、熱し続ければ最終的に電子と原子核まで分解されます。
ところで、電子はマイナスの電気を、原子核はプラスの電気を帯びています。
この電子のマイナスの数と、原子核のプラスの数が等しいと、全体としては、電気的に中性になります。
プラズマとは、このように、物体が電子と原子核に分かれつつも、電気的に中性である状態の事を言うのです。
と言っても、プラズマテレビに使われている「プラズマ」は、いわゆる「放電」です。
プラズマテレビ内部には、電極があるのですが、そこから放電をしているわけです。
さて、この粒子(電子や原子核)が、他の原子や分子(どちらも、電気的に中性)にぶつかると、どうなるでしょうか。
止まっているボールに、ものすごいスピードで別のボールをぶつけると、止まっていたボールは動き出します。
物体が動いている時、その物体はエネルギーを持っています。
これと同じく、粒子がぶつかった原子や分子は、高いエネルギーを得る事になります(これを、「励起(れいき)した」と言います)。
しかし、原子や分子は、励起状態を嫌います。
自分の許容範囲外である高いエネルギーを持ち続けるより、許容範囲内の低いエネルギーを持ち続けた方が、楽だからからです。
そのため、励起した原子や分子は、なんとかして、自分の持っている余分なエネルギーを外へ放出しようとします。
このとき、原子や分子からは、光の一種である紫外線が放出されるのです(紫外線を出さない原子や分子もある)。
光にも、「光エネルギー」と言うエネルギーがあるので、紫外線を出す事で、エネルギーを放出できるのです。
この時の紫外線は、当然人間の目には見えません。
しかし、その紫外線が蛍光物質に当たると、蛍光物質はその紫外線のエネルギーを使い、人間の目に見える光(可視光)を出すのです。
これが、プラズマテレビの仕組み。どこにでもある蛍光灯と、全く同じ原理です。
構造としては、ガラス管の中にガスが詰めてあり、両端にある電極から放電している…と言うだけです。
蛍光灯の光は白ですが、プラズマテレビは、赤・青・緑をそれぞれ出す3種類の蛍光灯が、たくさん並べてあるのです。
この3色である理由は、この3つの色で、黒以外の全ての色を表現できるからです(光らなければ、黒)。
プラズマテレビのガスは、表面に電極のあるガラス基板2枚の間に挟まれているのですが、その厚さはたった約0.1mmなのです。
プラズマテレビ(プラズマディスプレイ)の利点は、視野角が広い、色純度が良い、などが挙げられます。
一方、欠点は、明るい部屋でのコントラスト(明暗の差)が低い、消費電力が高い、ディスプレイが発熱する、などです。
また、液晶と比べて大型化が簡単ですが、反面、小型化・高精細化が困難となっています。
ただ、近年は技術が進み、特に消費電力は、状況によっては、液晶より消費電力が少なくなっています。
これは、プラズマは、画面が暗いと消費電力が小さいなど、消費電力が変化するのに対し、液晶は常に一定の消費電力を保つからです。
プラズマと液晶は一見よく似ていますが、プラズマは発光型、液晶は非発光型。
そして、「大きく、見やすく」はプラズマ、「小さく、細かく」は液晶の担当なのです。
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