湯あかの正体!
お風呂の壁面を汚す、「湯あか(湯垢)」。
この湯垢ですが、名前からしていかにも体から出る汚れ(垢)のような気がしてしまいますが、実は違うのです。
あの湯垢の正体は、何かと言うと石鹸。
化学的に言うならば、「脂肪酸カルシウム」です。
そもそも石鹸と言うのは、早い話が脂肪酸とカリウムの化合物です。
脂肪酸と言うのは、脂肪の仲間で、「『常温で固体の脂肪酸』の事を脂肪と言う」のです。
そして石鹸は、高級脂肪酸と言う、炭素を多く含んだ脂肪酸と、カリウムやナトリウムとの化合物です。
ここで言う高級脂肪酸は、ステアリン酸(C17H35COOH)やパルミチン酸(CH3(CH2)14COOH)などのことですが、詳しい事は放っておきます。
さて、普通、日本の習慣としては、お風呂に入ると最初なり途中なり最後なりで、体を洗います。
その時、普通は石鹸を使います。
そして、普通は一緒に水も使います。
この時使う水。水道水を使わない人は、普通あまりいないでしょう。
実は、水道水はただの水ではなく、数多くの不純物が含まれています。
そのおかげで家に居ながらおいしい水が飲めるのですが…水道水内には、カルシウムもわずかに不純物として含まれています。
そのカルシウムが、石鹸の主成分である脂肪酸と化合します。
そして出来るのが、最初に書いた「脂肪酸カルシウム」。
湯垢は、約70%がこの脂肪酸カルシウムで出来ているのです。
残りの30%は何かと言いますと、まず、約10%のたんぱく質(人体の主成分。おそらく、わずかに剥がれた皮膚などでしょう)。
そして、約6.2%が遊離脂肪酸(人間のエネルギー源。脂肪が分解するときに生じる、脂肪酸の仲間)。
で、我々の体の汚れである、「脂肪」は、わずか5.9%。
最後に残った数%(6〜10%弱)は、現在のところ不明。
尿素と塩素では? と言うのが有力な線だそうです。
つまり、あの湯垢を、日常的な言葉に全て直すと、
「大半が石鹸、10分の1ぐらいが皮膚、同じく10分の1ぐらいが垢(脂肪)とその仲間たち、残りは尿と汗」
と言うところでしょうか。
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