『重さ』とは何ぞや?
では、ここで特殊相対性理論の説明は一旦終え、一般相対性理論の説明に入りましょう。
基本的には、直前に書いたように、
「速度が一定で、重力が無い場合のみ使える相対性理論が特殊相対性理論で、
 速度の変化や重力があろうが無かろうが使える相対性理論が一般相対性理論」
です。
では、その一般相対性理論の説明に入ろうと思いますが…。
その前に、一般相対性理論にとって重要な、『重さ』について説明しましょう。
『重さ』と言うと、体重や、物の量(グラム)を考えてしまいますが、この場合は違います。
例えば、エレベーターで上がり始めた瞬間は、体が重くなるような感じがすると思います。
他にも、車や電車が急に加速する時、ググッと後ろに押し付けられるような感じ(後ろによろける様な感じ)もします。
そして、スペースシャトルの打ち上げ時などに、よく「G(ジー)がかかる」と言う表現を聞くと思います。
これは、重力の単位で、「Gがかかる」と言うのはつまり、重力が強くなる(ように感じる)=体が重くなったように感じる、と言う意味になるのです。
では、こんな場合はどうでしょうか?
例えば、あなたが真っ暗闇の箱の中に閉じ込められているとします。
そこがもし地上ならば、重力を感じる事が出来るはずです。
では、仮に、箱の周りが宇宙空間で、箱は単に加速しているだけだった場合、あなたはどう感じるでしょうか?
おそらく、全ての人が、移動方向と反対方向に重力を感じているはずです。
ではこの時、この2つの重力を区別する事は出来るでしょうか?
結論から言うと、出来ません。
何故ならば、どちらの場合も、人間が体に感じる重さは全く同じだからです。
この2つの「重さ」。
感覚的には全く同じ物ですが、正確には(物理学的には?)、全く違う物です。
ところがアインシュタインは、
「実際に区別が出来ないんだから、いっその事同じ物って事にしちゃえ!」
と言う考え方を示したのです。
光速度不変の原理」と同じく、この考え方は、当時の人々に衝撃を与えました。
ちなみに、何故加速すると「重さ」を感じるかと言うと、これは「慣性(かんせい)の法則」と言う法則で説明する事が出来ます。
「慣性の法則」とは、
「止まっている物体や、同じ速さで動いている物体には、そのままでいたがる性質がある」
と言う法則です(この性質の事を「慣性」と言います)。
つまり、その場でピタッと止まっている物体は、周りから触られない限り、ずっと止まっているし、
ずっと転がっているボールは、誰も止めようとしなければ、永遠に転がり続ける、と言う事です
(実際にボールを転がしているといつか止まりますが、あれは地面との間に「摩擦(まさつ)」と言う力が生じるからです)。
そして、止まっている物体を動かそうとした場合、あるいは、ずっと動いている物体を止めようとした場合、この「慣性」に逆らう事になります。
その時の「抵抗」…つまり、外から突然加えられた力に対し、
「動くもんか、こんチクショウ!」「止まるもんか、この野郎!」
と物体が働くため、それが「重さ」として感じられるのです。
ですので、先ほども述べたように、地球のいわゆる「重力」と、加速による「重さ」は、まるで別物なわけです。
で、結局、一般相対性理論で言う「重さ」とは、この「重力による重さ」と「加速による重さ」の2つの事なのです。
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