人は何故、車に酔うのか?
実際には酔う人と酔わない人がいますが、いまはこれは置いておきましょう。
さて、酔う原因ですが、これは「見当識失調」が起こるため、と考えられています。
では見当識失調とはなんでしょう?
これは、早い話が「バランス感覚が乱されて、自分の体の位置を認識できなくなる事」です。
ヒトのバランス感覚(平衡感覚)とは、内耳(耳の奥)にある三半規管と言う器官に左右されてます。
そう、つまりこの三半規管が、自分の体が現在どのような位置にあるかを自動的に認識しているのです。
具体例を挙げますと、目を閉じて逆立ちしても、自分が現在逆さまだと言うことがわかるのは、この三半規管のおかげなのです。
しかし、実際には目からの情報も、位置認識の大きな要因となってます(そのため、電車の中で目を閉じると、いま自分が動いているのか止まっているのかがわからなくなります)。
では、もしこの目から入ってくる情報と、三半規管が得た情報とが矛盾すると、どうなるでしょうか?
実は、これが車酔いの正体です。
いくら車が走っていても、当たり前ですが車の中は動きません。
ですので、車の中だけを見ていれば、「いま自分の体は全く動いていない」と脳は認識するのです。
が、三半規管からの情報は全く異なります。
前に進んでいるような気もするし、時々カーブを描く。さらには不規則に上下までする…。
こうなると、脳はパニック。
いま自分は果たして動いているのか、止まっているのか、完全に認識不能になってしまいます。
そうすると、車酔いを引き起こしてしまうのです。
ですので、車に酔う方は、車に乗ったときはなるべく車内を見ず、窓の外を見るように心がけましょう。
特に、助手席から前を見るのは、車酔いにはかなり効果的な対策といえます(もちろん、運転できる方なら運転席に座るのも効果的です)。
また、揺れている映像(悪路を走る車から撮影した映像、など)を見ただけで酔ってしまう人がいますが、これも同じ理由。
目からの情報は揺れているのに、三半規管からの情報では全くの不動。
脳はこの2つの矛盾した情報で混乱し、気分が悪くなるのです。
ちなみに、赤ん坊が車に酔う事はほぼ100%ありません。
赤ん坊はまだ「常識」を身につけていないので、
「目からの情報は揺れていないのに、三半規管からの情報は揺れている」
と言う矛盾する情報も矛盾と思わず、
「そんなもんなんだろう」
で片付けてしまうため、車に酔うことがないのだろうと言われています。
ただしもちろん、成長して「常識」を身につけると、矛盾に気付き、気分が悪くなるのです。
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