イヌはネコの仲間!?
イヌとネコ。共に、古くからペットとして飼われ、ヒトと親しんできた動物です。
一見別物の両者ですが、実は分類学上、イヌはネコの仲間なのです。
分類学とは、文字通り、生物を分類・整理し、それぞれの動物の関係などを調べる学問です。
分類学は多くの生物をかなり細かく分類していますが、突然細かく分けるわけではなく、いくつかの基本階級に分けていきます。
ちょうど、住所が「都道府県」「市区町村」「丁目」「番地」「号」と段々小さくなっていくように、
分類学でも、段々範囲が狭くなるように、基本階級があります。
上(範囲が広い方)から順番に、
界→門→綱(こう)→目(もく)→科→属→種(しゅ)
となっています。
また、必要に応じて、門の下に「亜門」、綱の下に「亜綱」、目の下に「亜目」、科の下に「亜科」、属の下に「亜属」、種の下に「亜種」を設けます。
ここで、ネコ(イエネコ)はどうなっているかと言うと、
動物界 脊索動物門 脊椎動物亜門 哺乳綱 ネコ目 ネコ科 ネコ属 ヤマネコ種 イエネコ亜種
となっています。
そして、イヌ(イエイヌ)はどうなっているかと言うと、
動物界 脊索動物門 脊椎動物亜門 哺乳綱 ネコ目 ネコ亜目 イヌ科 イヌ亜科 イヌ属 タイリクオオカミ種 イエイヌ亜種
となっています。
見てわかるとおり、イヌもネコも、同じ「ネコ目」。
普通、「○○の仲間」と言うと、種や属、科ぐらいまでの事を言いますが、あともう1ランク広い目で見ると、イヌもネコの仲間になってしまうのです。
分類学は、見た目も考えますが、見た目以外にも、体の仕組み(機能)なども同時に考えますので、このようになるのです。
また、化石から進化の道筋と辿り、同じ生物を祖先とするものは、当然同じ階級に分類されます。
イヌとネコ(イヌ科とネコ科)は、化石を調べてみた結果、両者が過去、近い類縁関係にあった事がわかり、「目」のところまで同じになりました。
ちなみに、他にネコ目の動物にはどんな物がいるかと言うと、
アライグマやクマ、イタチ、スカンク、マングース、ハイエナ(以上、全て「科」)、さらにはアシカ(アシカ亜目)なども含まれます。
そして、クマ科にはパンダ、イタチ科にはフェレットなどが含まれています。
また、イヌ科の動物としては、タヌキ属やキツネ亜科などが含まれています。
ただ、最近では、分類学の一種類として、生物を構成する分子を調べ分類する、「分子系統学」と言う学問が出来ました。
この分子系統学により、ネコ目は、ネコ亜目とアシカ亜目しかなかったのに、新たに「イヌ亜目」が登場しました。
そして、このイヌ亜目の中に、「鰭脚科(ききゃくか/アザラシなどのように、足がヒレになっている動物の事)」が入り込みました。
つまり、イヌはイヌ亜目の動物、ネコはネコ亜目の動物となり、イヌとネコとの差が、少しだけ開いてしまった事になります。
身近な動物、イヌとネコ。両者の関係を、わかっていただけたでしょうか。
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