イルカの研究が始まったのは、戦争のおかげ!?
現在、「イルカは哺乳類で、大変知能が高く、言葉まで持っているらしい」と言う事が、広く知られています。
しかし実は、この事実が判明したのは、つい最近の事なのです。
イルカの本格的な研究が始まったのは、1960年代。それまでは、イルカの事はほとんど知られていませんでした。
そして、意外な事に、イルカの研究が本格的に始まったきっかけは、なんと戦争なのです。
第2次世界大戦中、アメリカ海軍が、日本海軍が攻めてきていないかどうか、海中の音に警戒していました。
そしてある日、「キュッキュッ」と言う音が、無数に観測されたのです。
これを聞いたアメリカ海軍は、日本海軍が総攻撃を仕掛けてきたと思い、慌てて出撃。
しかし、音がした辺りには、日本海軍の潜水艦など、どこにもありませんでした。
その後の調査で、この音がイルカの声だと判明。そこから、イルカの生態の研究が始まりました。
それまでは、イルカについては「イルカは哺乳類である」ぐらいしかわかっておらず、
イルカに高い知能がある、イルカたちが人間のように会話を交わす、などと言う事は、ほとんど知られていなかったのです。
ただ、世の中には例外がつき物で、紀元前に、既にイルカについてかなり詳しく知っている人がいました。
それは、古代ギリシャの有名な哲学者、アリストテレスです。
彼は、紀元前350年ごろ、『動物論』と言う本の中で、世界で初めてイルカについて観察した記録を残しています。
「イルカは哺乳類であり、知能があり、言葉を話す」と言う事をアリストテレスは観察によって知り、本に記したのです。
しかし、当時の学者たちには全く相手にされず、
「イルカは魚と同じ(魚類)で、知能が低い」と言う認識は、その後2000年以上も続きました。
ただ、研究が始まったのは最近でも、イルカと人間の付き合いは古く、
クレタ島にある神殿の女王の間に、紀元前1000年以上昔のイルカの壁画が残っています。
また、ギリシャ神話の中にもイルカはたくさん登場し、
オーストラリアのアボリジニ族や、ニュージーランドのマオリ族も、何万年も前からイルカを「海に住む人間」として、付き合ってきました。
まだまだイルカについてはわかっていない事が多いのですが、その分期待も大きく、
「将来、宇宙人と人間の通訳は、イルカがしてくれるかもしれない」と唱える学者までいるのです。
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