医者がカルテを日本語で書かない理由
病院で診察してもらうと、ほんの軽い風邪でもお医者さんはなにやらわけのわからぬ難しそうな横文字を使って、カルテに記入します。
このカルテにはどんなことが書き込まれるのかというと、
例えば熱がどのぐらいあるかとか、排便の様子など、患者が医者に訴えた容態や、問診の答え、症状の変化、
それに診察の結果や薬の名前、分量などの治療方法など、様々なことが記入されるのです。
こうした内容を診察しながらすばやくカルテに書き込まなくてはなりませんから、ならべく速く簡単に、しかも明確に書ける言葉でなくてはなりません。
そこで専門用語である医学用語が使われるのです。
ところが、日本の医学用語の名かには、非常に難しく、読みづらいものがたくさんあります。
例えば、一般にオタフクカゼと呼ばれる物も、医学用語では「流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)」、またミズボウソウは「水痘(すいとう)」と言います。
これだけではなく、ムシバも医学用語にかかれば「齲歯(うし)」、
クシャミまで「噴嚏(ふんてい)」という、10画どころかなんと20画も超える難しい漢字ばかり。
つまり、このように日本語の医学用語は、漢字も読み方も非常に難しいため、もっと便利で、すばやく書ける横文字が使用されているのです。
書いている文字はドイツ語か英語ですが、両方とも知っての通りアルファベットですので、急いで書くにはとても楽なのです。
また、外国語を使うこの他の理由としては、診察した内容を、あまり患者にはっきり知らせたくない場合に便利、という点もあります(ガン患者の前で、思いっきり「悪性腫瘍(ガン)」なんて書けませんからね)。
しかし、最近はこうしたドイツ語や英語でも、カルテに記入される用語は相当数に上り、統計をとったり、分析したりするには不向きである、と言うことから、
医学用語や症状などの表現を符号化して、コンピューター処理をすることが進められています。
また、カルテに日本語を書かない医者が多いものの、別にそういう規定があるわけではないので、全て医者の好み。
人によっては、日本語で書くこともあるはずです。
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