「バニラ」とは何か?
いま、一口に「アイスクリーム」と言っても、実に多くの味がありますが、一番の定番は「バニラ味」。
しかし、「ストロベリー」や「抹茶」ならわかりますが、一体「バニラ」とはなんでしょう?
実は、バニラと言うのは植物の名前なのです。
「ラン科バニラ属」に分類される、「バニラ」と言う名前の植物が、バニラの正体。
ラン科の植物は、普通は草本(そうほん/いわゆる「草」)ですが、その中でも、バニラは例外的に「ツル性」。
ですので、アサガオのように、周りの樹木などに絡み付いて成長していきます。
長さは10mほどにも達し、大きいものでは60mを超えます。
その果実は縦長で、15〜30cmほどあり、枝にぶら下がるように生ります。
これは「バニラ・ビーンズ」と呼ばれ、いわゆる「バニラ」は、この果実を利用して作られます。
まず、バニラの実が未熟の状態で収穫をします(この状態ではまだあの「バニラ」の匂いはありません)。
これを「キュアリング」と呼ばれる特殊な方法で発酵させると、バニラの香りが出てくるのです。
その方法は、次の通り。
1;バニラ・ビーンズを熱いお湯の中に数分入れ、温かいうちに布にくるんで木箱に詰め、2日ほどそのままにする(この過程が「キュアリング」)。
2;その後、昼は天日干し、夜は熱を逃がさないように再び布にくるむ、と言うのを、数週間繰り返す。
この「1」の過程で、バニラ独特の香りが生まれ、「2」の過程で十分に熟成されます。
これをすりつぶして粉にするか、あるいは、液体を抽出したものが、いわゆる「バニラ」なのです。
この抽出液は「バニラエキストラクト」と呼ばれ、バニラエッセンスは、これを利用して作られています
(ただし、安い「合成バニリン」つまり、人工的に作った物を利用している場合もあります)。
バニラの香りの主な成分は「バニリン」と呼ばれる化学物質ですが、実際には、150種類以上の香り(化学物質)が混ざり合って、あのような香りになっています。
最後に、バニラの基本情報を。
バニラの原産地は、メキシコか中央アメリカと言われていて、大航海時代に、原産地からヨーロッパへ伝えられました。
アステカ文明(メキシコの古代文明)の時、既にバニラがあった事がわかっていて、税として回収されていました。
バニラは高温多湿を好み、寒いところが苦手(15℃以下で枯れてしまう)。
真夏の直射日光に当たっても枯れてしまいますが、それ以外の時は、日の当たるところで育てます。
そして、バニラの花の寿命はたった1日(本体は長寿)で、受粉した後は、半年以上かけて実をつけます。
また、バニラの花には、あの「バニラの香り」はほとんどありません。
ちなみに、バニラは園芸店などで売っているようですので、家庭での栽培も可能。
自宅で美味しい手作りアイスを作ってみてはいかがですか?
参考文献;東北大植物進化学ホーム【http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/plsyst/plsyst_home.htm】
役立つ植物図鑑【http://www.yamaen.co.jp/plantsguide/pb-main.html】
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