牛乳を飲むとお腹が痛くなるのは、何故?
個人差はあれど、牛乳を飲むとお腹が痛くなったり、下痢をしたりする、と言う話をよく聞きます。
しかも、そういう人でも、小さい頃は平気だった、と言います。
では本題。何故牛乳を飲むとお腹が痛くなるのでしょう?
お腹が痛くなる原因は、牛乳に含まれる「乳糖」と言うたんぱく質です。
わたし達が食べた物は、体内で消化・吸収されます。
吸収とは、食べた物の栄養素を体中に取り込む事で、消化とは、食べた物を化学的に分解し、吸収しやすくする事。
そして食べた物を消化するにあたり活躍するのが、消化酵素と呼ばれる物質です。
先ほどの乳糖の分解を担当するのは、ラクターゼと呼ばれる消化酵素。
ラクターゼは小腸の中で、乳糖を2つ(ぶどう糖とガラクトース)に分解します。
小腸は、ぶどう糖とガラクトースなら吸収できるのですが、乳糖のままでは吸収不可能。
そのため、分解されなかった乳糖は、吸収されずに大腸へ流れていってしまいます。
ここからが、腹痛の本番。
大腸に流れ込んだ乳糖は、大腸内の細菌によって、様々な酸やガスに分解されます。
このガスが大腸内に充満すると、お腹が張ったり、ガスが腸内を移動する事で音が出たりし、
酸は大腸の壁を刺激する事で、腹痛を引き起こします。
また、分解されなかった乳糖は、大腸が食べ物から水分を吸収するのを妨害します。
水分が吸収されなかった食べ物は、そのまま水っぽい便となってしまうのです。
以上をまとめると、牛乳で腹痛になる原因は、
「牛乳に含まれる乳糖が分解されず大腸に行く事で、酸に変化し、大腸を刺激するから」
下痢になる原因は「大腸内でも分解されなかった乳糖が、水分を吸収するのを妨害するから」となります。
ところで、「小さい頃は平気だった」と言う人も大勢いますし、事実、赤ん坊の頃は母乳で育ちます。
では、何故成長につれて牛乳に弱くなるのでしょうか?
乳糖を分解する消化酵素は、ラクターゼと言いました。
ラクターゼは、人間の成長とともにその数を減らし、14〜15歳で、0歳の時の約10%にまで減り、
成人になると限りなく少なくなってしまいます。
そのため、成長とともに牛乳に弱くなってしまうのです。
実を言うと、全世界の約8割の人が、牛乳に弱い体質(乳糖不耐症)を持っているのです。
ただ、その症状に個人差があるため、牛乳が原因だとはっきりわかる人は少ないようです。
何故ラクターゼの数が成長とともに少なくなるのかは、はっきりしたことはわかっていませんが、
一説には、「離乳しやすいから」と言われています。
乳糖は、牛だけでなく、人間を含む全哺乳類の母乳に含まれています。
ラクターゼが少なければ、乳糖を含む母乳を飲んだ後、腹痛を覚えます。
それを繰り返すうち、赤ん坊(その頃には、赤ん坊とは言えないでしょうが…)は自然と離乳します。
だから、ラクターゼが少なくなるのではないか…と考えられているのです。
それでも牛乳を飲みたい方は、「乳糖分解牛乳」などと書かれた牛乳をお飲みください。
参考文献;乳糖不耐症【http://www.yhoken.jp/htm/info/info12.htm】(財団法人山口県予防保健協会 内)
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