卵を熱すると固まるのは何故?
生卵を割ると、中から液状の黄身と白身が出てきます。
ところが、これを焼いたり、あるいはゆで卵にしたりすると、黄身も白身も固まってしまいます。何故でしょう?
これは、タンパク質の持つ「変性」という性質によるものです。
卵の黄身も白身も、主にタンパク質と水からできています。そしてタンパク質は、全てアミノ酸からできています。
アミノ酸が何百、何千、あるいはもっとたくさん連なったものが、タンパク質なのです。
タンパク質の中では、このアミノ酸が綺麗に整列していて、この形は基本的に変わりません。
ところが、ここに熱を加えると、並び順は変わらずに、その形が変わってしまうのです。
ただし、アミノ酸自体は変化せず、全体の形が変化します。
例えば、1番から10番までの10人が真っ直ぐ1列に並んでいるのと、
1番から5番までが真っ直ぐ並び、そこで折れ曲がって6番から10番までが並ぶのとの違いです。
この時、1人1人の人間や、1番から10番までの並び順に変化はありませんが、全体として形が変わっています。
タンパク質を作るアミノ酸がこのように変化した時、それを「変性」と呼ぶのです。
卵が固まる理由は、ずばりこれです。
つまり、普段は「液状」になるようにアミノ酸が並んでいるのですが、
熱が加わる事で、「固体状」になるように、アミノ酸の並び方が変わってしまうのです。
これが、卵を熱すると固まる主な理由です。
ですので、水を冷やすと凍るのとは、全く別の現象です。
ただし、純粋なタンパク質だと、100℃まで熱しても、固まる事はありません。
卵には、わずかに塩分が含まれており、この塩分も、卵が固まるために重要な役割を果たしています。
ちなみに、卵の固まる温度は、黄身と白身で異なります。
これは、黄身と白身で含まれる物質が違うために起こる現象で、
黄身の方が様々な物質を含んでいるため、固まる温度は高くなります。
白身が固まる温度はだいたい70℃前後ですが、黄身は80℃前後になるまで固まりません。
この温度差を利用して作るのが、半熟卵や温泉卵なのです。
なお、牛乳を温めると表面に膜ができますが、それもこれと全く同じ理由です。
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